本と向かうのはとても楽しいひと時です。素晴らしい本との巡り合いは素晴らしい出会いや経験と同じように新たな発見と知恵を脳裏に焼き付けてくれます。
それらの知恵や知識はやがて消化され、自分を形成する価値感にもつながってゆきます。
山の頂上へ向かうために人は様々な方法で登り始めます。地道に登山する人、車を使う人、一気にヘリコプターで向かう人、わざわざ遠回りをする人、途中で休憩する人、ここが頂上だと思いこんでいる人…人生の旅路はそんなものに思えます。
どんな登り方をしたとしても、それはそれで良いのです。全ての到着点はひとつなのだと思っています。
哲学、宗教、魔術、心理学…様々な書物が描く世界観や思想、目的や方法はそれぞれで、また目的に向かいたい「根本的欲望」も様々です。
「魂の成長」は決してきれい事ばかりを並べ聞き入れるのではなく、その反対の面やその作用も知っておくべきだと私は考えます。
これまでの様々な人との巡り合いの中で「わたしの隠された一部」を見るかのような色んなタイプの方がいらっしゃいました。
苦手な人、反面教師、都合の良い人、自殺願望のある人、幸せいっぱいの人、強い人、弱い人、自信のない人、自己評価の高い人ー彼らと話すこともまた本を読むのと同じく「体験」の中での「魂への問いかけ」です。
あらゆる方面からその「答え」を求め自分を見つめ直すきっかけとなりました。今日のわたしがあるのはそのきっかけと環境を与えてくれた全ての人たちとあらゆる方面から「知恵」を与えてくれた書物のおかげです。
これまで出会った人たちと素晴らしい書物を提供してくださった著者の皆様に心より感謝いたします。